オリジナル中心。お題攻略もしてます。
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化け物様は今日も健在。
オリジナル。五百文字以内におさめようと削りまくったら大変な事に。これには作者も苦笑い。
近所の本屋には怪物が住んでいる。そう真顔で語ってみたら、友人に呆れられてしまった。
彼は嘲笑う、「いねぇよ怪物なんて。現実見ろ」
だが、怪物はいる。俺は実際に会った事があるのだ。つい先日、奴の圧倒的な強さに涙したばかりなのである。
「いるよ。実際俺食われたし」
「食われたのかよ」
「誰が何を言おうと怪物がいるという事実は変わらない。真実はいつだって一つだった」
「過去形じゃねぇか」
「私は信じるよー」
ひょい、と俺達の話に急に乱入してきたのは、隣のクラスの女の子。彼女は笑みを浮かべながら「私も会った事あるんだ、怪物」と呟いた。
俺が何か言葉を返す前に、少女は軽やかな足取りでどこかへと行ってしまう。追いかけて詳しく問い詰めたいところだが、もうすぐ授業が始まるので自重するしかないのが悔しい。
結局、その日彼女に話を聞く事は出来なかった。
◆
次の日の日曜日、本屋で偶然彼女に出会った。相手は俺の姿に気付くと、言うのだ。
「今日も怪物の餌食になってしまったよ」
貴重な野口を欲望という名の怪物に何枚を食われてしまった俺達は、お互い困ったように笑って戦利品である本を掲げ合った。
彼は嘲笑う、「いねぇよ怪物なんて。現実見ろ」
だが、怪物はいる。俺は実際に会った事があるのだ。つい先日、奴の圧倒的な強さに涙したばかりなのである。
「いるよ。実際俺食われたし」
「食われたのかよ」
「誰が何を言おうと怪物がいるという事実は変わらない。真実はいつだって一つだった」
「過去形じゃねぇか」
「私は信じるよー」
ひょい、と俺達の話に急に乱入してきたのは、隣のクラスの女の子。彼女は笑みを浮かべながら「私も会った事あるんだ、怪物」と呟いた。
俺が何か言葉を返す前に、少女は軽やかな足取りでどこかへと行ってしまう。追いかけて詳しく問い詰めたいところだが、もうすぐ授業が始まるので自重するしかないのが悔しい。
結局、その日彼女に話を聞く事は出来なかった。
◆
次の日の日曜日、本屋で偶然彼女に出会った。相手は俺の姿に気付くと、言うのだ。
「今日も怪物の餌食になってしまったよ」
貴重な野口を欲望という名の怪物に何枚を食われてしまった俺達は、お互い困ったように笑って戦利品である本を掲げ合った。
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わかりやすくてのんびりで
うんうんと納得できたり。
短いのにすごいのです。
わざわざこんな辺鄙なところまできてくださりありがとうございます!その上感想までくださるなんて、感激なのです。
少しでものんびりまったりしていただけたのなら、何よりなのです。二ヶ月以上前に書いた話なので色々とお恥ずかしい。
文を短くまとめるという事が昔から苦手なので、今後は何とかして解消していきたいと思います。
ではでは、乱文失礼いたしました。コメント本当にありがとうございました(´ω`*)