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レウクロウ×キシャルまとめ。
田村君。会話文オンリー。

「新年ですし、今年の抱負を語ってください。三文字で」

「報復?」

「まさか疑問符が返ってくるとは。抱負です、抱負」

「匍匐?」

「ああ、もう良いですよそれで。今年の目標みたいなものを適当に語ってください」

「今年の目標はあれだな。『凄ぇ頑張る!』」

「アバウトですね。まぁ、良いんじゃないでしょうか。レウクロウさんの目標なんてあってないようなものですしね。目標達成に向けて、今年一年頑張ってください。頑張った時点で目標は達成されたようなもんですけどね。頑張るために頑張るっていうもおかしな話ですよね」

「お前の今年の匍匐は?」

「『人類滅殺』ですかねぇ。今年こそ絶滅に追い込んでやりますよ」

「じゃあ、俺も死ぬのか? みんな死んじゃうのか?」

「そうですねぇ」

「頑張っても死ぬなら、頑張る意味なんてねぇじゃねぇか……」

「結果なんてどうでもいいんですよ。頑張る事に意味があるんですよ、とか言っとけば格好良いんじゃないかと私は今思ってます。格好良いですか?」

「お前が言うとどんな素晴らしい言葉も安っぽく聞こえる」

「名言の大セール中ですからね。買うなら今ですよ。他にはない価格でお届けいたしますよ」

「今年は俺もついに十八ですね」

「成人ですね」

「もう結婚出来る年齢ですね」

「ごめんなさい、無理です。勘弁してください」

「別にお前にプロポーズしてるわけじゃねぇよ。ただのもののたとえだよ。勘違いしてんじゃねぇよ」

「一見ツンデレっぽいセリフですけど、レウクロウさんの場合は本心だから厄介ですね」

「何? お前、俺と結婚したいの?」

「先程丁重にお断りしたはずですが」

「よく分からん女だなぁ」

「今年もこのよく分からなさを売りに頑張らないつもりですよ」

「成人祝いに、椅子買ってくれ。椅子」

「私も今年成人なので、何かください」

「うーん……」

「渋らないでくださいよぉ」

「じゃあ、成人祝いに椅子やるから、椅子くれ」

「はは、あんただけが得してますね」

「良いんだよ。俺は今年頑張るから」

「なるほど、頑張る人が得をする。スバラシイ世界ですねぇ」

「今年の匍匐を変えよう。『頑張る人が得をする世界にする』」

「達成は百パーセント無理でしょうねぇ」

「あと、『誰も死なない世界にする』」

「おや、私の目標を達成する邪魔をする気ですか?」

「だって、俺まだ死にたくねぇもの」

「そりゃそうですよねぇ」

「可愛い彼女も作りたい」

「じゃあ、私も格好良い彼氏を作るため奮闘しますよ」

「お前が可愛くなってくれりゃあ、こっちは頑張らなくて済むんだよ!」

「それはこっちのセリフです。さっさとその邪魔な犬耳切り落としてきてくださいよ」

「俺の最大のチャームポイントに向かって邪魔とはなんだよ! 邪魔とは! お前だって、もう少し背を伸ばせよ! いずれは俺を越せよ!」

「どんだけでかい彼女に憧れてるんですか。夢見がちなのも大概にしてくださいよ」

「犬だって夢を見てぇんだよ!」

「夢を見る暇があったら、夢を叶えるために頑張れって言ってるんですよ!」

「!? キシャル、お前……!」

「レウクロウさん……!」

「それよりも、なんで今日の昼食はモチなんだ?」

「私の故郷では新年にはモチを食べる風習がありましてね」

「犬にモチは駄目だろ。犬にモチは」

「いや、私は別に犬じゃないんで」

「俺の昼食は何なんだ?」

「ありません」

「新年早々俺は飯抜きなのか?」

「そうですね」

「珍しく彼女が料理をするというから期待して待ってみれば、とんだ罠だったぜ……」

「しょうがないですねぇ。お茶ついであげますよ、お茶」

「それで丸くおさまると思ったら大間違いだからな! お茶くらいじゃ全然俺は満足しないからな! 許さねぇ! こんな仕打ちをしてきたお前を、俺は絶対に許さねぇ!」

「なら、牛乳ならどうでしょう?」

「しょうがねぇな、許してやるよ」

「今年も楽しい一年になりそうですねぇ」

「あ、そうだ。オトシダマに家具くれ。家具」

――――

「でも俺、お前が思ってるほど優しくないし」

「レウクロウさんを優しいと思った事なんて、未だかつて一度もないんですけど」

「え、マジで!? ごめん!」

――――

「キシャルさんって、あんまり笑いませんよね。いつも不機嫌そう」

「あ?」

「たまに笑ったとしても、何か企んでいるような嫌な笑いですし。というか、実際何かを企んでる時くらいしか笑いませんよね。あの人」

「……そうか?」

「そうですよ」

「そうなのか」

 ◆

「レウクロウさんって、ゴルゴか何かなんですか?」

「『人間立ち入り禁止』の札を、確か扉にかけといたはずなんですが……」

「すみません。俺、この世界の文字読めないんで」

「これだから人間は困るんですよ。ルール一つ守れやしない」

「すみません」

「で、ゴルゴカナニカって何ですか?」

「レウクロウさんって、人を絶対に自分の後ろに立たせようとはしませんよね」

「……そうですかぁ?」

「そうですよ。しかも、こっそり近づいても絶対気付かれます。何者なんですか、彼」

「犬だから、人の気配を察するのも得意なんじゃないですか? 臭いとか嗅いでるんじゃないですかね?」

「なるほど。……背中見せてって言っても嫌がるし、あの人は何か見られたくないものでも背負ってるんですねか?」

「あー、背後霊とかですかねぇ」

「おお、恥ずかしがり屋な幽霊ですか。良いですね!」

 ◆

「よ」

「あ、どうも」

「俺、今から家に帰るんだ」

「知ってます、手紙きましたし。私も今帰りですよ。どうです、目的地も同じですし、一緒に帰りません?」

「で、でも、誰かに見られて噂とかになっちゃうと困るし……」

「平気だよ、もしもの時は僕が守ってあげるから」

「キシャルくん……!」

「レウクロウちゃん……!」

「ずいぶんと疲れた顔をしてるな。おぶってやろうか?」

「……おぶってくれるんですか?」

「俺だって、頑張ればタクシーくらいにはなれるさ」

「凄いですね。でも、大丈夫です。それこそ噂になりそうなんで、遠慮しておきます」

「……」

「……何ですか、急に真顔で黙って。また変な事でも考えてるんですかぁ?」

「いや、お前が笑っているから」

「はあ? 人というのは楽しい時は笑ったりする生き物なのですよ、レウクロウさん」

「お前、今楽しいの?」

「はい」

「楽しいのか」

「楽しいです。レウクロウさんがゴルゴカナニカなので」

「マジかよ、俺はゴルゴカナニカだったのか。知らなかった。ゴルゴカナニカってなんだ?」

「さぁ、何でしょう?」

「なんなんだ。俺はそんな何なのかも分からないものだったのか。俺は……そんな不思議な俺自身が、ちょっと怖い」

「臆病なワンワンですねぇ……」

――――

「キーさん!」

「キーさんだぁ?」

「キーさんの良いところを、一つ見つけたぜ!」

「おお! まるで、今まで私には良いところが一つもなかったみたいな言い方ですね!」

「似たようなもんだろうが。あれだよな、お前は……お前は、あれだ……」

「何でしょう?」

「格闘ゲームが上手い!」

「……」

「……」

「……」

「……」

「実はシューティングやシュミレーションゲームも得意です」

「凄ぇ!」

 ◆

「やっぱ、キシャルは凄ぇわ。まさか、この俺が二十連敗しちまうとはな……。良い勝負だったぜ……(?)」

「あはは。実はね、ここだけの話……私が特別強いのではなく、レウクロウさんが滅茶苦茶弱いだけなんですよ」

「マジでか」

「あと、どうツッコミを入れるべきか迷って結局良いのが思いつかなかったので黙ってましたけど、コントローラーの持ち方がおかしいです。向きが逆です」

「マジでか!?」

――――

「レウクロウさん、最近あんた少し苛立ちすぎじゃありません? もういい年ですし、少し落ち着いたほうが良いんじゃないですか?」

「お前の彼氏だろ、お前がなんとかしろよ」

「……参りましたねぇ」

――――

「俺からキシャルへの愛を顔文字で表現するとだなぁ」

「……ほう」

「これだな」


『ヾ(愛)ノ{わーい』


「……。ご丁寧に紙に書いてまでくれて、ありがとうございます」

「大した事じゃねぇよ」

「そうですね、確かに大した事ではありませんね。でもこれ、顔文字じゃないんですけど」

「マジかよ」

「少なくとも、顔ではありませんよね。どこが目でどこが口か全く分かりません。それとも、レウクロウさんには世界がこう見えてるって事ですかぁ?」

「怖い事言ってんじゃねぇよ。想像したら眠れなくなりそうだ。んな世界だったらとっくに引きこもってるっつの」

「すみません」

「それよりお前もさぁ、俺への愛を何かで表現したりしろよ、たまにはさぁ。こいよ、ガンガンと! 全部受け止めてやっから!」

「レウクロウさんと私との距離で表現しているつもりです」

「……にしては遠くねぇか? なんでお前部屋の隅に座ってんだよ。俺はここだぞ」

「そうですねぇ」

「ああ、そうか。俺が近付けば良いのか!」

「たまには利口な事も言うんですね」

「自分でも驚いた。俺って、たまには利口な事も言うんだな」

「違うんですよ。普段がアホすぎるんですよ」

「馬鹿野郎! お前に合わせてんだよ!」

「余計なお世話ですよ……」

「あと、世界にも合わせてんだよ」

「レウクロウさんの目に世界がどう見えているのか、やっぱり気になって仕方ないです」

「さっきから、何なんだよ! 俺から見える世界だか何だかってしつこくよぉ!」

「すみません」

「俺の目には、最初からお前しか見えてねぇんだよ……!」

「! レウクロウさん……っ!」

「キシャル……っ!」

「……で、茶番はいいですから、レウクロウさんの目に世界って本当はどういう風に見えてるんですか?」

「ぶっちゃけあんまり周りの事なんか見てねぇ。世界とか、んなもん意識した事もねぇわ」

「ですよね」

「お前も似たようなもんだろ?」

「ですね」

「ところで、俺からお前への愛は距離に表すと今のような感じなんだが」

「ゼロ距離ですか!」

「ゼロ距離だ!」

「恥ずかしい人ですねぇ」

「穴を掘って埋まりたい気分だ。犬だけにな」

「いや、どや顔で言われましても、全然上手くないですからそれ。……では、お返しに私からレウクロウさんへの愛を顔文字で表現しますと」

「おう! 何でもこいよ! 受け止めてやるよ!」

「こうですかねぇ」


『(*愛)^*) 』


「……なるほど。分からん」

「分からなくて良かったですよ。私もアンタに負けず劣らず、恥ずかしい人だったので」
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